「そうです、友達です」


にらむようにレポーターに言う。


「容疑者、でしょ?」


「は?」


つい声が荒くなる。

ほんっと、この人ムカつく。


「だって、もしあなたが香川浩太・・・・・・さんとなにかあるなら、あなたにも動機があるじゃない」


「それは、あなたの勝手な」


そう言いかけたとき、すぐ後ろで、

「おい、いい加減にしろよ」

と声が聞こえた。


「え?」


振り向くと、そこには結城が立っていた。

ああ・・・・・・。

緊張の糸が急に途切れた。

こんなに、結城の顔を見てうれしかったことはない。


「あなた、誰よ」


リポーターがいぶかしげそうに声を出す。