ふりあおいだ空は

透き通るような青で

街をつつみこんでいた



街路樹がそよ風に揺れて

さわさわと音を立てていた



木漏れ陽が

路面に緑のじゅうたんを敷いていた




空って

こんなに青かったっけ


風って

こんなに気持ちよかったっけ



世界って

こんなに美しかったっけ




あたしは

思いきり呼吸をした


秋の清らかな空気を

胸いっぱいに吸いこんだ



身体じゅうに渦巻いていた

暗い感情が


洗われて

浄化されて


あたしの口から

解放された