あたしは自分が情けなくなった



自分は『普通』じゃないと

他のやつらとは違うんだと


頭の中で考えるだけで

口に出す言葉も

起こす行動も


全部『普通』



あたしは全然

特別なんかじゃない


あたしは『普通』だ




―――ねえ、児島




あたしはそっと声をかける



児島が振り向いた




―――ひとつ質問があるんだけど




そう言うと

児島はくっと眉をあげた



あたしはゆっくりと口を開く


あたしの身体の奥から

いつも溢れ出している疑問を


だれかに聞いてほしくて

それなのに胸の奥に

押し込めていた疑問を


児島にぶつける