「……どうも」

琥太郎も、いぶかしげながらも頭をさげた。

涼は、「そっか」と言うと、

「2年3組の澤木涼です。よろしく」

と、琥太郎にほほえんだ。

「はじめまして」

琥太郎も答える。


涼はそのまま、靴をはきかえると玄関まで歩いてゆくので、私もあわてて追いかける。


「琥太郎、またね」


そう告げると、手を振って涼と一緒に玄関の扉を出た。