「未希さん」

亜実が静かに言った。

「はい」

「この部は非公式なので、未希さんも気楽にやってくださいね。私たちは2年生だけど、それも気にしないで同じ目的を持って集まった同志なわけですからフランクにいきましょう」

「はぁ……。でも、亜実さんはずっと敬語ですし」

「こいつのしゃべり方は、育ちの影響。気にしなくていい」

涼の言葉に亜実もうなずく。


なんだかふたりが仲が良さそうに見えて、少しだけうらやましかった。


「実際に、どういう活動をしているんですか? モグリの部じゃ、正式に依頼者を探したりできないですよね? 部活動の掲示板にもチラシとか貼り出せないわけだし……」