トレードマークの後ろで結った三つ編みが見えた。

「あ、ごき……ごきげん……」

どもる私に、涼が、

「普通でいいって」

と、苦笑している。

「そ、そっか。こんにちは」

「お座りになったら?」

そう言うと、亜実は目の前のソファを5本の指をそろえてさした。

涼を見やると、あごをクイッと動かす。


はいはい、座ればいいんでしょ。


もうなるようになれ、だ。