そのソファに座って、優雅に座っているのは……。


「あ、生徒会長!」

すっとんきょうな声をあげた私を見て、その人物がほほえんだ。


___河原崎亜美


まだ入学して半年の私でもその名前を知っている。

この高校の2年生。

生徒会長であり、この町でも有数のお金持ち。

父親がいくつもの会社を経営しているらしい。

毎朝、ハイヤーでの送り迎えは当たり前。

別荘の数は各都道府県にひとつ以上、というウワサだ。


「ごきげんよう」

そう言うと、河原崎亜美は軽く頭をさげた。