「はじめからおかしかったんだよ。あのメールは大人が書くような文章だったし。それに、あんたテニス部の顧問だもんな」

「……」

「それにヒカリを殴って掃除道具入れに押し込んだよな?」

「だから?」

冷たい目で涼を見やった板垣先生は、すぐにヒカリに視線を戻した。


暗闇でもその目が情熱的に燃えているのがはっきりわかる。


「あそこは職員室のそばだった。裏口から自分の車に乗せこもうとしたんだろ?」

「……」

「あんたは罪を犯した。人を好きになるのは仕方ない。自分じゃどうしようもないからさ」


そこで一旦言葉を切ってから、涼は続けた。