一瞬で消えた?


風がざわざわと木々を揺らす。


「どこ、どこ……?」

歩き出した私は恐怖でいっぱい。

それが足元から這いあがってくる。

叫びそうになる自分の口を押える。


そんな私の腕を、茂みから伸びて来た手がつかんだ。

「キャ……」

そのまま茂みに引きずりこまれる!


悲鳴をあげたくても声が出ない。


茂みに倒れこんだ私の口を手がつつんだ。


ヤバい!