「でも……」

しぶるヒカリを強引に立たせると、歩き出す。

大きな木の向こうに茂みがあり、その向こうが裏門。

そこへ向かっているのだろう。

後ろを振りかえっても、もう大地は見えない。


さっきの違和感は……?


らしくない涼の態度。


あっさりとした幕切れ。


なにかがおかしい……。

ストーカーは大地?

占いでは……違う答えが出ていたはず。


「あれ?」

前を向くと、いるはずの涼とヒカリの姿が見えない。

暗いからじゃなくて、本当にその場からいなくなった。