「気を抜くなよ。こっからが本番だからな」

「はい」

背筋を伸ばしてヒカリは答えた。

今から、ストーカーとの対決。

武器もなにもないけれど、どこかで亜実と萌絵が見張ってくれているはず。


……ザッ


土を踏み鳴らす音が聞こえる。


「来たな」

短く警告を出す涼の声。

まだ見えない相手に身構える。

なんでこんな暗いところで会う約束したのさ……。


かなり怖い。