涙をほほにポロポロとこぼしながら、博美が言う。

「でも、でもっ……。ヒカリも元弥のこと好きじゃん」

びっくりしたのは、その言葉を聞いたとたん元弥の顔が一瞬で真っ赤になったから。

「ちょ、博美」

「ごまかさなくてもいいよ。親友ならわかるもん」

「でも博美が元弥を好きだから……」

ごにょごにょと口にするヒカリに、博美は、

「ごめん!」

と、両手を合わせて拝むポーズ。

「え?」

「あれウソなの!」

「ええええ!?」

本気で驚いているヒカリはぽかーんと口が大きく開いたままで固まっている。