亜実が自分の腕時計に目をやって、
「そろそろですね」
と、静かに言うと同時に入り口の扉がノックされた。

トントン

「どうぞ」

亜実の声が夜の生徒会室に響いた。

ヒカリを見ると、不安そうな顔で体を小さくしている。


大丈夫だよね?


突然襲ってこないよね……?


ガチャッ

ゆっくり開いた扉から顔を出したのは……。

「お待たせ」

萌絵だった。