「わかった」

すぐに駆け寄り、ふたりで廊下に出る。

「とりあえずこっち」

そう言って歩き出す涼の後を追いながら、

「どうする? 別々に探す?」

そう聞くと、涼は前を向いて歩きながら「いや」と言った。

「危険かもしれねぇし、一緒にいよう」

「……わかった」


少しだけ胸がキュンと鼓動を強めたけど、今はそんなこと言ってる場合じゃない。


急ぎ足で廊下を歩く。

「『料理部』は終わってたの?」