イヤな顔だけど、愛想笑いしているよりこっちのほうが好きだな。


……なんて、私ドMなのか!?


「違うもん。ただ……あの元弥って子ね、たしかに協力的じゃなかったし、ヒカリさんに興味もなさげだったけど……」

「ん?」

先を言え、とばかりに涼が短い返事をするので、ふぅと息を吐いて続ける。

「なんとなく、ヒカリさんを恨んでいる感じはしなかったんだよねぇ。そもそもヒカリさんもクッキーをあげた間柄なわけだし」

「まぁな」

意外にも同意してくれる涼に、こっちがびっくりした。

「でもまぁ」

足を組んだ涼がしかめっ面をした。

「今は、とりあえずストーカーでありえる人をしぼろうか」