「それでは、みなさんは普通に昼休みを過ごしてください。こちらからインタビューをさせていただきますので、肖像権的にNGな方はご遠慮なくおっしゃってください」

まるで人格の違う涼は、そう宣言するとスマホを取り出した。

音はこっちでも録音をするらしい。

「じゃあ、未希さんお願いします」

亜実の声を合図に、私はヒカリがいる集団に近づいた。

6人の女子がかたまってお弁当を食べている。

暗記した名簿を頭で思い出しながら、私はヒカリの隣の女性に、

「お名前は?」

と、やさしく尋ねた。