一瞬なので誰もそのことに気づいていない様子。

「これから、ヒカリさんを取材するだけでなく、映像に映ってもよい方につきましてはインタビューをさせてください」

またしても拍手。

自然に右奥の生徒を見る。


亜実の言っていた人はすぐにわかった。


拍手や歓声につつまれる中、ひとりだけ興味なさそうにあごに手を乗せてそっぽを向いていたから。

「と、いうことだからみんな協力するように」

板垣先生の声にみんなが「はーい」と声をそろえた。


印象的にはヒカリはこのクラスでも人気者のように思えた。