「あの、実はこのたび『第1回 映像コンテスト』が開催されます。生徒の日常を追う、というテーマなのですが、私たち映像部は……」

ヒカリをみてほほえむ。

いや、ほほえめない。

こわばる口の筋肉を思いっきり上にあげてみる。


笑ってるように見えるよね?


「相馬ヒカリさんをその主人公にしようと思います」

ワーッと、拍手がわき起こった。

みんな彼女を見ながら手を叩いている。

隣に立つ亜実が、

「右奥の生徒」

と、耳元で言った。