「なにを書くの?」

一応ペンをかまえてから尋ねるヒカリ。

「クラスメイトの名前、先生の名前、部活の仲間、顧問とかもろもろ書いて。それで今日はおしまい」

「全員?」

「当たり前だろ。ほら、夜になるからさっさと書いて」

急いで書き出すヒカリをしり目に、涼はベンチから立ちあがって伸びをした。


涼の向こうにはさっきまで薄かった月が、濃く主張しだしている。


夕暮れもいつのまにか消えていた。


「ねぇ、この名簿を元にどうやって調査するの?」


それが気になっていた。