「これが最後のメールってわけか」

読み終った涼がつぶやいた。

たしかにもうフォルダにはメールは来ていないようだ。

「どうすればいいの……。勝手にメールを送ってきて、最後には『殺す』なんて、わけがわからないの」

混乱しているのだろう。

ヒカリは鼻をすすりながら涙をぬぐっている。

「ふん」

なにやら考え込んでいる涼が、

「まぁ、なんとなく犯人像は見えてきたけどなぁ」

と、つぶやいたのを私は聞き逃さなかった。