そこまで読んだところで、ヒカリが、

「実は」

と、話し出した。

「このメールをもらってから、あまりにも怖くて、弟の大地に相談したの」


あの利発そうな少年の顔を思い出す。


「大地はね、『ちゃんと返事したほうがよいよ』って、ゲームをしながら答えてくれたの。だから、この日、メールにはじめて返事をしたの」

「内容は?」

短い返しだが、涼の声にも真剣さがふくまれてきている。

たしかにだんだんとヤバい状況になっていってるのがわかるから。

「迷ったんだけど……『こういうメールはやめてください。やめてくれないと、先生に相談します』とかだったと思う」