「ヒカリさん、ストーカー被害にあっているって本当ですか?」

私の問いかけに、ヒカリはビクッとその体をふるわせた。

「……うん」

「身の危険を感じるほど?」

ゆるゆるとヒカリは私を見た。


捨てられた子ネコのようなおびえた目をしている。


「大丈夫なの……かな? 話をしてしまって、大地がなにかされちゃうとか……」

ああ、やっぱりヒカリって人はやさしいんだな、そう思った。

自分の身よりも、弟のことを考えている。

「でも、このままじゃヒカリさんも怖いでしょう?」


『大丈夫』、と言い切れないのが申し訳ないところだ。