「大地が依頼したの?」

「そう。いい弟さんですね」

やっと敬語で話せた私が経緯を説明すると、ヒカリは驚いた顔をしてから「そっか……」と、状況を理解したらしくうつむいた。

ようやくまじまじと顔を見ると、たしかにヒカリはもてそう。

顔とかスタイルだけじゃなくって、うまく言えないけど雰囲気が好感を持たせる感じ。

学校近くの大きな公園は、夕方だというのにたくさんの人がウォーキングやマラソンをしている。


遠くには夕焼けの赤が見え、空には薄い月が見えていた。


いくぶん寒いのは、冬の訪れが近いからかも。


ベンチに3人で腰をおろした。