ヒカリはさっき料理部を終え、玄関から出てきたところ。

萌絵としゃべっているフリでやりすごしてから、気づかれない距離間であとをつける。


「かわいい子だね」

小さな声で萌絵が言った。

「うん」

さっき確認したその顔は、色白で肩の上まで伸ばした髪はサラサラと秋風になびいていた。


写真で見るよりも、ずっとかわいい。


瞳が大きくて、私から見てもすごくモテそうな印象。