「ワクワクするね」

隣で跳ねているのは、萌絵。

柔道部帰りの萌絵をつかまえて、つきあってもらうことにしたのだ。

萌絵なら、もしストーカーが襲ってきても、あのかわいらしい声で「えいっ」と、軽々と投げ飛ばしてくれるだろうし。

萌絵は調査に参加できるのがよほどうれしいのか、さっきからピョンピョン飛び跳ねている。

「ちょっと、あんまり目立っちゃダメだってば。どこで見られているかわからないんだよ」

「あ、そうか」

素直に反省した萌絵だったが、数歩あるいたと思ったらまた、

「でも、ワクワクしちゃう~」

と、また体を揺らしだした。