放課後になり、部活に行く人は足早に教室を出て行った。

萌絵は部活があるからここでお別れ。

「またねぇ」

元気に出てゆく萌絵は、今日もたくさんの人を投げたり倒したりするのだろうな。

残った子たちと話をしていても、まだ気分が晴れなかった。

最後のひとりが手を振って教室から出て行っても、自分の机に座ってなんとなく夕暮れを見ている私。


日に日に秋は深まり、夕暮れも早くなっている。


「なにやってんのよ」

つぶやく声は自分自身に向けて。


「しっかりしなさいよ」

そう言い聞かせてみても、効果はないみたい。