河合はふてくされた顔で、眉間のシワを深くしちゃっている。

雅紀がしゃがむと、河合と目線を合わせた。

「こんなゴミ集めてどうすんだよ?」

「……」

「亜実さんが俺を訪ねて来てくれたから、こうして戻ってこられた。人様に迷惑かけてなにやってんだよ」


不思議だった。


雅紀の言う内容は責めているのに、言い方はやさしかったから。

「俺の勝手だろ」

少し弱い口調。


そんな河合に、雅紀が言う。

「母さんは死んだよ」