「よし、行くぞ」

門を勝手に開けて涼が入ってゆくので、私もそれに続く。

「ほら」

なにか投げて来るので受け取ると、それは白い軍手だった。

「え?」

軍手を貸してくれた。


私の手が汚れないように?


感動でウルウルしそうになるのを、

「さっさとやれ。時間がない」

と、冷たく制止された。

「はーい」

たくさん落ちているガラクタを、ビニール袋に入れてゆく。

袋がいっぱいになったらトラックの荷台へ運ぶ。