「う、ううん」手を横に振りながらも楓は笑っている。

「そうじゃないの。ただ、未希さんっておもしろいなーって」

「え？　なにが？」

私、なにかおかしなこと言ったっけ？

「だって……。それじゃあ、未希さんも涼さんに告白できる？」

フフフ、と笑いをおさえながら聞く楓に、自分の顔が真っ赤になるのがわかる。

「関係ないじゃん！　なんでそこで涼が出てくんのさ」

「やだなー、バレバレだってば」

こらえられずにお腹をかかえて笑う楓に、私はさらに驚いて息が苦しくなる。

「やめてよ、そんなんじゃないって！」

楓はひとしきり笑った後、苦しそうに息を整えると私を見た。

はぁ、はぁ、と息をついている。