「どっかファミレスでも行って作戦会議するか?」

涼が先を歩きながらふりかえる。

「うん。お腹すいたし」

朝から何も食べてない私が賛成すると、

「ごめんなさい」

亜実が立ち止まった。

「ん?」

「作戦会議するなら、もっと良い場所があるのですけど、そちらでもよろしいですか?」

「もっと良い場所? ま、どこでもいいけど」

いぶかしげに涼がうなずくので、同じように頭を上下に動かした。

「ありがとうございます」

上品にほほえむと、亜実はどこかに電話をかけだしたのだった。