「悪い知らせだってお母さんが言ってたけど」

「全然、逆。もう、心配しないでよね。私、マジメに学生生活送ってるんだから」

手に腰を当てて言うと、お父さんは、

「いや、俺は信じてるけど……お母さんがな……」

と、ぶつぶつ言いながら戻って行く。


このまま家にいても、いろいろ聞かれそう。


急いで着替えてスマホと財布をショルダーバックに入れて家を出たところで、スマホが着信を知らせる音楽を奏でた。

画面を見て、息が止まる。



そこに出ているのは涼の名前。