「未希さん。本気ですか? そんな簡単に校長先生が会ってくれるものなんですか?」

不安そうに聞いてくる楓。


わかる。


普通、いくらなんでもムリだと思うよね。

「あのね、亜実さんって生徒会長なんだよ」

「えっ? そうなんですか?」

「ほら、全校集会のときとかにいつも話してるじゃん」

楓は、両手を口に当てて、

「……ホントだ」

と、つぶやいた。