「よろしくお願いします、未希さん」

亜実が私に頭をさげた。

「こちらこそ。がんばります!」

「さぁ、そうと決まったら、気が変わらないうちに入部届書いてもらわらないとな」

涼が立ちあがって私を見た。

「モグリの部なのに、そんなのがあるの?」

「当たり前だろ」

その目は、グラウンドを見ているときよりもやさしい目に見えた。

「うん」

私も笑う。


快晴の高い空の下、秋風が私のまわりでつむじ風になる。。



それは私の心のように軽やかで、まるで踊っているようだった。