その声に、私の怒りが一瞬で沸騰した。

「ちょっと!」

気づいたときには、私は太一のそばに仁王立ちしていたのだ。

「ひとつだけ言わせてもらいますけどね!」

「は?」

「あんたねぇ、ひきょうだよ!」

「なにアツくなってんの? あんたには関係ないじゃん」

「関係ある!」

まっすぐに色黒の顔を指さす。


自分の意志とは無関係。



ああ、私って怒るとこうなっちゃうんだ……。