「知りたい……。やっぱり知りたいです」

「そっか」

涼は封筒から写真を取り出す。


見なくてもわかる。


紗江がスーツの男性と親しげに笑いあっているところ。

そして、ホテルに入って行くところ。


渡された写真を見た太一の表情が、一瞬でこわばる。

「これ……」

写真を持つ両手に力が入り、ふるえている。

「大場紗江は、君の予想どおり浮気をしていた。この写真が証拠だ」

涼の声も耳に入らないらしく、写真から視線をはずすことなく太一は言葉を失っている。