……感心している場合じゃなかった。

セリフを続けなきゃ。

「は?」

「浮気してんだろ! ライン見せてもらった」

「……」

黙る私に、涼は舌打ちをした。

「終わりだな、俺たち。木島とつき合うなりなんなり、勝手にしろ」


これでほぼ、セリフは終わった。


あとは、涼が「じゃあな」と、捨て台詞を吐いて退場するだけ。


しかし……。


予想もしていなかった声が背後からかかった。