私の役目は終わり。

亜実に向かってうなずいてみせた。

同じようにうなずきかえすと、

「実は……」

と、亜実が静かに言葉を発した。

「あなたのお友達について少しお伺いしたかったのです」

「友達?」

おびえた表情をもう隠そうともしない千佳に、亜実は、

「大場紗江さんについてです」

と、答えを教えた。

「紗江……の? 私、なんにも知らない……」

否定しようとする千佳に、亜実が言葉をかぶせる。