……、え?
ぴたりと一瞬、先輩二人の動きが止まった。
それにつられて私の思考回路も停止する。
が、私の腕を引く真央くんが立ち止まることを許してくれない。
「なあ、教えてくれ」
分からない、……分からない。
今井さんが何を言おうとしているのか、真央くんがどうして必死に私を追い出そうとしているのか、先輩二人が何を隠しているのか。
分からないけれど、私はそれを知らなくてはいけないのではないか、と。
「……っ!」
腕を振り払うと、真央くんが慌てたように振り向いた。
その瞳の中に焦りと怒りが見えたけれど、気づかないふりをした。
「ここは“死にかけ”が集まるっていう、洗濯部か?」