「でもまじで印象変わってきたと思うんだけど。何かあったのか?」


ハンガーに洗濯物をかけながら咳払いをして、日向先輩は首を傾げる。

私はその問いに思考を巡らせて、多分皆さんと話すことに慣れてきたからだと思います、と言いかけた。


「あ」

「お?」

「そういえば……友だちができました」


つい先日会ったばかりの桜さん。その存在を頭に思い浮かべながらそう答える。

今日もまた紫苑先輩と一緒に会いに行くことになっていて、と伝え忘れていたことを口にすると、日向先輩は納得したように頷いた。


「ああ、なるほどな」

「なので放課後、また二人にお任せすることになるんですけど」


お願いします、と頭を下げれば、ぽんと肩を叩かれる。

俺らの分まで仲良くなってこい、と目尻に皺を寄せた日向先輩。すべてを悟っているかのようなその口ぶりに、私は小さく頷いた。