「け、結構怖かったね……」
ジェットコースターが終わると、スミレが少し青い顔をしながら肩で息をしていた。
「大丈夫、スミレ?」
「ちょ、ちょっと休みたいかも……」
あたしが問いかけると、スミレは苦笑しながらもそう答えるので、近くのベンチで休むことにした。
そんな時……。
「ジェットコースターで撮影したお写真の販売はこちらでーす」
スタッフの人達が呼びかけている方を見ると、そこではジェットコースターが落ちる時に撮影された写真が売っていた。
スミレをベンチへと連れていきながら、横目でなんとなしに自分達の写真を見てみる。
前列では楽しそうな芹香と、怖かったのか少し引きつっているスミレ。
そしてその後ろで、あたしはただただ虚ろな目で俯いていた。
「……」
遊園地という本当なら楽しいはずのこの場所で、あたしはなんて暗い顔をしているんだろう……。