「うん!」


「楽しんできてね。そんでお土産ください」


「えー、どうしよっかなー」


「お願いしますよ」


椿くんのお願いに口を尖らせながらも、今まで椿くんにはいっぱいお世話になったから、正直断るなんてできるわけがない。


「しょうがないなぁ。いいよー!」


「やった」


こういうお菓子がいい、なんて珍しく無邪気に笑いながら話す椿くん。


いつもなら絶対見せないあどけない雰囲気を帯びた横顔に、少し心臓の音が早くなった気がした。


楽しみだなぁ、土曜日。
早く来週にならないかな!




そして、迎えた当日。
楽しみすぎて、あまり眠れなかったあたしは、待ち合わせ時間の10分前には到着してしまった。


でも、なんとなくだけど、スミレの性格的にあたしと同じように早めに来るか、待ち合わせ時間ちょうどには来るだろう。


最初は何に乗ろうかな。スミレが絶叫系大丈夫なら、やっぱりジェットコースターからかな。