通学路を歩いて、学校に到着した私は、まず最初に生徒玄関の蛍光灯を見た。
おまじないの痕跡と言うか、影響と言うか。
昨日と同じ場所だけが消えている。
でもこれも、時間が経てば何事もなかったように明かりが点くんだろうな。
そんな事を考えながら、ボーッと天井を見ていると……。
「あれ?おはよう森川さん。どうしたの?こんな所でぼんやりして」
背後から掛けられた声に、ビクッと身体が震える。
この声は……南部君だ。
「あ、あ、お、おはよう!ほら、昨日のおまじないが……」
慌てて振り返り、天井を指差して見せる。
「消えてるね。森川さんが昨日やったからだね。あ、それより昨日はごめん!もう寝てたでしょ!?」
南部君も慌てて、顔の前で手を合わせて頭を下げた。
それで起こされていたら怒っていたかもしれないけど、気付かなかったから良いんだけど。
「あ、謝らなくても良いよ。寝てたけど朝まで気付かなかったから」
そんな事を話しながら、とりあえず教室に向かった。
昨日の夜、幽霊に邪魔されながら歩いた廊下。
人の顔が浮かび上がった階段の壁も元通りで、触ってみても硬い。
そして……二階から聞こえた、あの無邪気で不気味な声。
おまじないの痕跡と言うか、影響と言うか。
昨日と同じ場所だけが消えている。
でもこれも、時間が経てば何事もなかったように明かりが点くんだろうな。
そんな事を考えながら、ボーッと天井を見ていると……。
「あれ?おはよう森川さん。どうしたの?こんな所でぼんやりして」
背後から掛けられた声に、ビクッと身体が震える。
この声は……南部君だ。
「あ、あ、お、おはよう!ほら、昨日のおまじないが……」
慌てて振り返り、天井を指差して見せる。
「消えてるね。森川さんが昨日やったからだね。あ、それより昨日はごめん!もう寝てたでしょ!?」
南部君も慌てて、顔の前で手を合わせて頭を下げた。
それで起こされていたら怒っていたかもしれないけど、気付かなかったから良いんだけど。
「あ、謝らなくても良いよ。寝てたけど朝まで気付かなかったから」
そんな事を話しながら、とりあえず教室に向かった。
昨日の夜、幽霊に邪魔されながら歩いた廊下。
人の顔が浮かび上がった階段の壁も元通りで、触ってみても硬い。
そして……二階から聞こえた、あの無邪気で不気味な声。