頭にタオルを巻いたまま、布団の中に入って目を閉じた。


起きた時、髪がボサボサになるのはこの際仕方がない。


ずっと起きてるわけにはいかないし、早く寝ないとまた遅刻する。


幽霊は怖いけど、布団に包まれていると安心するな。


眠ってしまえば、あっという間に朝になるから、早く寝ないと。


これ以上おかしな事が起こらないうちに。


でも、早く寝ようと思えば思うほど、眠れなくなってしまう。


何度もまぶたが開いて、その都度体勢を変えて眠ろうと試みるけど、やっぱり眠れない。


浴室で見た、あの変なモノが頭から離れなくて。


うーん、うーんと唸りながら転がって、溜め息と共に目を開けた私の心臓がドクンと音を立て、全身に冷たい物が駆け巡った。









部屋が……暗い。










つい数分前まで、部屋の照明は点いていたのに……どうして消えてるの!?


こうなっては、眠るとか眠らないとかいう問題じゃない!










ギギギギギ……。








今の音は……何!?


ドアが開いたような音が聞こえたけど、空耳だよね?


だけど、私の聞き違いではなかった。










ギギギギギ……。









さらに音が聞こえた。