……学校の教室。


私と南部君と向井さんの三人で話をしている。


なぜか中学校の制服を着ている向井さんが、困った様子で。


「どうする潤。このままじゃあ菜々が本当に死んでしまうぞ」


あれ?私の話?


何か経験があるな、こういう夢は。


授業中に居眠りしてると、先生の言葉が、夢の中で話している先生と同調してる感じ。


「死なせませんよ。山中さんを助ける為におまじないをしたのに、その代償で死ぬなんて、あんまりじゃないですか」


南部君も向井さんも、その感じに似てる。


これってやっぱり、眠っていても周囲の声は聞いてるって事なんだろうな。


だからこんな夢を見るんだ。


「俺はちょっと考えてたんだけどな……どうも分からない事があるんだ」


向井さんも中学生みたいで、何か変な感じ。


学ランが似合っているとはとても言えないかな。


「分からない事?俺にしてみれば、何もかも分かりませんけど」


二人だけで話して……私もいるんだから、話に混ぜてよ。


「潤は、弘志の言葉をどう取った?彩乃ちゃんの大切な物も気になる」


腕組をして、椅子にもたれ掛かる。


そんな向井さんに、南部君は首を傾げていた。


もう答えは出てると言わんばかりに。