お父さんの話はそこまで。


これ以上詳しい話も知らないという事で。


晩御飯を食べながらも、私が考えるのはその事ばかり。


「菜々ちゃん、明日は学校に行けるわね。良かったわ」


「うん。まあ、明日にならないと分からないけど」


いつ熱が上がるかも分からないからね。


お腹の調子を考えてお母さんが作ってくれたお粥を、口に運びながら呟く。


私としても明日は学校に行きたい。


南部君と、出来れば向井さんに話をして、あの儀式は呪いだったと伝えなきゃ。


メールで伝えても良いんだけど、悲しいかな私には文章力がなくて、全てを伝えられるとは思えないから。


直接会って話をした方が良いかな。


彩乃はどうなったかな。


私が寝込んでいたこの二日間で、一般病棟に移っているかな?


南部君も行ったって言ってないからなあ。


明日、お見舞いに行って確認しなきゃ。


ご飯を食べ終わり、しばらくしてからお風呂に入って、部屋に戻った私は、明日の準備を整えてベッドに入った。


南部君と付き合い始めて初めての休日。


なのに、風邪なんかで無駄にしてしまった。


来週は、二人でいられるかな……なんて考えて、明日、南部君に会える事を楽しみにしながら目を閉じた。