女子グループのリーダーが、本当に呪い殺されたのか、偶然死んでしまったのかは分からない。
こればかりはお父さんも知らないんだろうな。
「そして、19時19分。一人で音楽室の前に行くと、先輩が現れる。走らないで、生徒玄関から出る事が出来れば、自分の大切な物と引き換えに、嫌なやつは死ぬという噂が流れたんだよ。どうだ?なかなか本格的だろ?」
それが、いつから願い事が叶うなんて噂に変わったんだろう。
南部君の先輩の先輩……つまり、向井さんの先輩は、いじめていたやつを殺して、自分も死んでしまった。
これが本来の呪いなんだろうな。
願い事を叶える儀式やおまじないなんかじゃない。
その土台は、人を呪い殺す為の儀式。
安易に手を出してはいけないものだったんだ。
「はいはい、そんなくだらない話を菜々ちゃんに教えないでちょうだい。布団、交換しておいたわよ。もうひと眠りして来なさい」
いつの間にそこにいたのか、リビングのドアに手を掛けて、呆れたように首を横に振っているお母さんの姿がそこにあったのだ。
「お母さんはこういう話が嫌いだからなあ……菜々、お母さんが怒らないうちに寝てきなさい」
しまったというような表情を浮かべて、小さな声で私に呟いた。
こればかりはお父さんも知らないんだろうな。
「そして、19時19分。一人で音楽室の前に行くと、先輩が現れる。走らないで、生徒玄関から出る事が出来れば、自分の大切な物と引き換えに、嫌なやつは死ぬという噂が流れたんだよ。どうだ?なかなか本格的だろ?」
それが、いつから願い事が叶うなんて噂に変わったんだろう。
南部君の先輩の先輩……つまり、向井さんの先輩は、いじめていたやつを殺して、自分も死んでしまった。
これが本来の呪いなんだろうな。
願い事を叶える儀式やおまじないなんかじゃない。
その土台は、人を呪い殺す為の儀式。
安易に手を出してはいけないものだったんだ。
「はいはい、そんなくだらない話を菜々ちゃんに教えないでちょうだい。布団、交換しておいたわよ。もうひと眠りして来なさい」
いつの間にそこにいたのか、リビングのドアに手を掛けて、呆れたように首を横に振っているお母さんの姿がそこにあったのだ。
「お母さんはこういう話が嫌いだからなあ……菜々、お母さんが怒らないうちに寝てきなさい」
しまったというような表情を浮かべて、小さな声で私に呟いた。