透き通るような白い肌……嫌でもあの笑う幽霊を思い出してしまうな。


その子が死んで、幽霊になったと言うなら分からない話でもないけど。


私はいつから幽霊を信じるようになったのだろう。


儀式をしなければ、もしかすると一生幽霊なんて見なかったかもしれないのに。


「いやあ……本当に美人だったよ。控え目な笑顔が素敵でね、お父さん達はその美人で清楚な先輩に憧れたものさ」


「……いやいや!お父さんの先輩だったの!?噂話じゃないの、この話!」


予想外の事実に、私は思わず声を上げた。


「まあまあ、良いから聞きなさい」


フフンと、自慢気に笑みを浮かべる。


聞くけどさ……そんな話を知ってるなら、もっと早くに教えてほしかったよ。


「でね、どこの学校にもいるだろ?ちょっと悪い女子のグループってのが。その人が学校に来て、面白くなかったのはそのグループのやつらさ」


ああ、いるよね。


私の同級生にもいるよ。


自分が世界の中心みたいに、思い通りにならなかったら怒るやつ。


だけど、そういうやつらは人を追い込みはするけど殺しはしない。


心臓発作で死んだという話はありがちだと思ったけど、直接手を下す事はしないだろうし、本当の話なのかと思い始めていた。