「それで、その先輩は無事に卒業したんだよね。何も悪い事は起こらなかったの?」
「いや、それがさ。卒業する前に……その先輩も、死んだらしいんだよ」
えっ?どういう事?
さっき卒業した先輩の先輩って……。
あ、卒業したのは最初の先輩か。
「な、なんで死んだの?いじめはもうなくなったんでしょ?」
「いじめはなくなったよ。だけど、簡単に願いが叶うならって、その先輩はもう一度別の願いを叶えようとして、失敗したんじゃないかって言ってた。欲が出たんだろうね」
……似てる。
願い事は違うけど、驚くほど彩乃と状況が似ている。
一度目の願いが叶って、簡単だからと言って二度目の願いを叶えてもらおうとしていたのが。
「な、南部君!他にもそんな話を聞かなかった!?失敗した話が知りたい!」
聞けば聞くほど、不安になってくる。
彩乃の二度目は成功したのか。
過去に何度も成功させた人はいるのか。
それは、南部君の話から想像するしかないけど、何か嫌な予感がする。
「そうだな。俺が知ってるのは……」
と、続きを話してくれそうな所で、二限目の開始を告げるチャイムが鳴ってしまったのだ。
今すぐ聞きたいのに、授業が始まるなら仕方がなかった。
「いや、それがさ。卒業する前に……その先輩も、死んだらしいんだよ」
えっ?どういう事?
さっき卒業した先輩の先輩って……。
あ、卒業したのは最初の先輩か。
「な、なんで死んだの?いじめはもうなくなったんでしょ?」
「いじめはなくなったよ。だけど、簡単に願いが叶うならって、その先輩はもう一度別の願いを叶えようとして、失敗したんじゃないかって言ってた。欲が出たんだろうね」
……似てる。
願い事は違うけど、驚くほど彩乃と状況が似ている。
一度目の願いが叶って、簡単だからと言って二度目の願いを叶えてもらおうとしていたのが。
「な、南部君!他にもそんな話を聞かなかった!?失敗した話が知りたい!」
聞けば聞くほど、不安になってくる。
彩乃の二度目は成功したのか。
過去に何度も成功させた人はいるのか。
それは、南部君の話から想像するしかないけど、何か嫌な予感がする。
「そうだな。俺が知ってるのは……」
と、続きを話してくれそうな所で、二限目の開始を告げるチャイムが鳴ってしまったのだ。
今すぐ聞きたいのに、授業が始まるなら仕方がなかった。