職員玄関から学校の中に入り、土足のまま音楽室の前に向かう。
照明を点けてしまえば、職員室にいるであろう先生に気付かれてしまうから。
生徒玄関の前を通り過ぎ、一年生のフロアに近付くと……そこにいるあの幽霊。
背を向けて、音楽室の方を指差している。
一回目の時にはなかった出迎えに、心臓の鼓動が早くなる。
小さく頷いた私は、幽霊が示す場所に向かう為に階段を駆け上がった。
前回も感じた事だけど、誰かに見られているような感覚が身体中に突き刺さる。
キュッキュッという、濡れた靴が床に擦れる音が響く。
二階に到着すると、さっきの幽霊が目の前に。
「音楽室でしょ……分かってる!」
ここまで来て、やらないわけないでしょ。
三階へと向かっている間中、願い事は何にするかを考えながら、ひたすら走った。
階段を上り切ると、そこに幽霊はいなくて。
廊下に出て、音楽室の方を向くと、廊下の一番奥に幽霊はいたのだ。
足元を指差して、音楽室の前に立っている。
考えている時間なんてもうない。
ギリギリ。
音楽室の前に到着したと同時にその時が訪れたようで。
消火栓の赤い光や、避難口の誘導灯でさえも消えてしまったのだ。
照明を点けてしまえば、職員室にいるであろう先生に気付かれてしまうから。
生徒玄関の前を通り過ぎ、一年生のフロアに近付くと……そこにいるあの幽霊。
背を向けて、音楽室の方を指差している。
一回目の時にはなかった出迎えに、心臓の鼓動が早くなる。
小さく頷いた私は、幽霊が示す場所に向かう為に階段を駆け上がった。
前回も感じた事だけど、誰かに見られているような感覚が身体中に突き刺さる。
キュッキュッという、濡れた靴が床に擦れる音が響く。
二階に到着すると、さっきの幽霊が目の前に。
「音楽室でしょ……分かってる!」
ここまで来て、やらないわけないでしょ。
三階へと向かっている間中、願い事は何にするかを考えながら、ひたすら走った。
階段を上り切ると、そこに幽霊はいなくて。
廊下に出て、音楽室の方を向くと、廊下の一番奥に幽霊はいたのだ。
足元を指差して、音楽室の前に立っている。
考えている時間なんてもうない。
ギリギリ。
音楽室の前に到着したと同時にその時が訪れたようで。
消火栓の赤い光や、避難口の誘導灯でさえも消えてしまったのだ。