学校を出て、南部君の後ろを歩いているけど、会話はない。
どこに向かってるかなんて、きかなくても分かる。
病院とは反対方向。
先日訪ねた、弘志さんの家の方向だ。
学校を出る前に、何やら携帯電話を弄っていたようだけど……。
その行動の意味は、しばらくしてから分かった。
あーあ、こんなに嫌な空気になると分かっていたから、南部君には見せたくなかったんだよ。
必死に私を止めようとしてるし、大丈夫だって言ってるのに、話を聞いてもくれない。
好きな人には分かってほしかったのに、どうして分かってくれないんだろう。
一度儀式をやってみれば分かるよ。
私も彩乃の話を信じていなかったけどさ、やってみたら本当に願いが叶うし、簡単だと思えるもん。
信じなかった私が馬鹿だったとさえ思うのに。
無言で歩く事十数分。
川沿いの、弘志さんの家が見え始めると、その前に誰かいる。
それは、自転車にまたがり、制服姿の向井さんだった。
一人では私を止められないかもしれないと思ったのか、学校を出る前に南部君が連絡をしていたのだ。
そこまでして、私に二回目の儀式をさせたくないのかと思うと、少し悲しい。
好きな人だからこそ、理解してほしかったのに。
どこに向かってるかなんて、きかなくても分かる。
病院とは反対方向。
先日訪ねた、弘志さんの家の方向だ。
学校を出る前に、何やら携帯電話を弄っていたようだけど……。
その行動の意味は、しばらくしてから分かった。
あーあ、こんなに嫌な空気になると分かっていたから、南部君には見せたくなかったんだよ。
必死に私を止めようとしてるし、大丈夫だって言ってるのに、話を聞いてもくれない。
好きな人には分かってほしかったのに、どうして分かってくれないんだろう。
一度儀式をやってみれば分かるよ。
私も彩乃の話を信じていなかったけどさ、やってみたら本当に願いが叶うし、簡単だと思えるもん。
信じなかった私が馬鹿だったとさえ思うのに。
無言で歩く事十数分。
川沿いの、弘志さんの家が見え始めると、その前に誰かいる。
それは、自転車にまたがり、制服姿の向井さんだった。
一人では私を止められないかもしれないと思ったのか、学校を出る前に南部君が連絡をしていたのだ。
そこまでして、私に二回目の儀式をさせたくないのかと思うと、少し悲しい。
好きな人だからこそ、理解してほしかったのに。